今月紹介する本~10月~
今月紹介する本
【今日もていねいに】を読んで
「足りない病」を治す
何があっても口にしたくない言葉があります。
それは、「お金がない」と「時間がない」。
「趣味を持とうにも、お金もないし、忙しくてそんな時間がとれない」と言う人は、あなたの身近にもいるかもしれません。
食材を買う、勉強をする、旅に出るお金がない。
料理をする、ゆったりする、勉強する時間がない。
無造作にこんなことを言ってはばからない人は、自分をすこやかに保つことを、はなからあきらめている気がします。
なぜなら普通に仕事をし、普通に生活をしているのに「お金も時間もない」というのは、ある種の病気、いわば「足りない病」だと解釈しているからです。
もちろん、不慮の事故や病気、身内に何かあったとき、「大金が出てお金がない、看病で忙しくて時間がない」というのなら、わかります。しかし普通に生活しているのにお金も時間もないというのは、別の話です。
きちんとした食事、リラックス、学び、これらを成し得るために、ものすごい大金や、ありあまる時間はいりません。ちょっと豊かになり、ほんのひと手間かけるためのお金や時間は、いかようにも工面できるのが、すこやかな状態だと思うのです。
「お金がない」と言って許されるのは、まだ働いていない学生だけです。
「時間がない」と言ってもいいのは、特殊な事情で身動きが取れない人だけです。
大人として社会にかかわっているのであれば、「お金がない、時間がない」は絶対に口にしてはなりません。
もし、ちらりとでもそう思ったら、「足りない病」になりかけていると、自分の状態を点検するきっかけにするといいでしょう。
風邪を引いたとき生活態度や食習慣を見直すがごとく、「足りない」と思ったら自己干渉しましょう。
病因を自分のなかに見出せば、きっとよくなります。「足りない病」は、不治の病ではないのです。
著書:今日もていねいに。~暮らしのなかの工夫と発見ノート~
著者:松浦弥太郎より 引用
今回は、松浦弥太郎さんの著書「今日もていねいに」を紹介させていただきます。
この本の中には、自分と向き合いながら日々の暮らしを豊かにするための具体的な行動のヒントが、さりげなく書かれています。
お茶をおいしく淹れること、身だしなみに気を配ること、見えないところまで清潔にすること。いずれもやろうと思えばすぐに実践できることだと思います。
小さくてさりげないことにどう向き合うかが、人生を大きく変えていくという考え方。僕たち地域支援の現場とも重なり合う部分が多いと感じました。
興味のある方は是非手に取って読んでみてくださいね!
「足りない」を禁句にすると、新たな打開策が見えてきます。