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今月紹介する本~6月~

今月紹介する本

【ことば、身体、学び】を読んで

 

学びの過程は直線ではない

為末:今回、いろいろなお話をうかがい、「気づく」ということについて改めて考えました。今、世の中は個人が自由に活動できるようになっていて、昔の体育会のように 「いいからやれ」と言われることは少なくなっていると思います。それはよいことですが、同時に周りから自分に気づかせてもらう機会もまた少なくなり、「自分で自分に気づくこと」がより大切になっていくのだと思います。

例えば仕事やスポーツは結果で評価されます。結果を観察し、どうすればよかったかを内省し、次に生かすことが学びです。自分に気づくとは、この結果を出すプロセスで起きている自分自身のエラーに気がつくということです。

これは単にアウトプットで問題があったことに気づくだけではなく、そのプロセスでの自分の癖に気づくことだと思います。やっていることの問題に気づくことだけではなく、その問題を見る私の癖に気づくことが大事だと考えています。

そして、自分で気づき続けるということは、かなり難しいですから、外からのフィードバック(他者の指摘、内省)を反映させ、自己修正できるかどうかがすべての鍵を握ります。このように「自分に気づき続ける」ということが、これからは問われるのではないかという気がします。

 

今井:結局、学びで大事なことは、学び方の学びなのだと思います。求められるスキルは時代によって変わります。今はデータサイエンスが大事だと言われていますが、10年後もそうかはわかりません。ですから、特定の知識やスキルを習得するより、為末さんがおっしゃったように、しっかりした土台をつくり、そこからどちらの方向にも行けるような学び方を学んでいく必要があります。

ただ、人はすべてを学ぶことは不可能です。たくさんの方向性が選択肢としてある中で、自分の特性を考え、どちらのほうにいくと楽しく学べるか、自分の指向性のようなものを築いていくことも、学びの中ではとても大切だと考えています。

著書:ことば、身体、学び 著者:為末大・今井むつみより引用

 

 

今回は、為末大さん、今井むつみさんの著書「ことば、身体、学び」を紹介させていただきます。

この本は、スポーツを通じて得られた深い洞察をもとに、人がどのようにして成長し、学び続けるかを探求した本です。言葉と身体の関係、そして学びの本質についての考えを通じて、読者に新たな視点を提供してくれるので、スポーツ選手だけでなく、自己成長を目指すすべての人にとって価値ある一冊だと思います。
興味のある方は是非!

 

モア・イズ・ベターより、レス・イズ・モアの思考を

 

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